カナヘビとトカゲ                                                   カナヘビの飼育法にもどる

 北海道から九州にかけて普通にみかけるカナヘビとトカゲは、カナヘビ科のニホンカナヘビとトカゲ科のヒガシニホントカゲ、ニホントカゲ、オカダトカゲのどれかです。ニホントカゲは九州、四国と本州の琵琶湖あたりから西側、ヒガシニホントカゲは本州の琵琶湖あたりから東側のほとんどと北海道、オカダトカゲは本州の伊豆半島で伊豆諸島にも分布しています。
 よく見かける2種類について、ニホンカナヘビをカナヘビ、トカゲ科の3種類をトカゲとして、比較を下の表にまとめました。下の写真のトカゲはヒガシニホントカゲです。

カナヘビ トカゲ
幼体の体色 茶褐色でわきに淡い白いすじがある 黒茶にベージュのしま模様がある
幼体の尾の色 黒っぽい茶褐色 光沢のある青色
成体メスの背とわきの体色 茶褐色で、わきに焦げ茶と白色のすじがある 焦げ茶にベージュのしま模様があり、わきに太い濃い茶の帯がある
成体オスの背とわきの体色 茶褐色で、わきに焦げ茶と白色のすじがある 一様に茶色か黄土色で、わきに太い濃い茶の帯がある
腹側の色 あご下は白で腹にかけて黄色になっていくのが一般的だが地域差や個体差があり、雌雄差はない 一様に灰白色ないし青灰色、淡黄色で、成体オスはあご下がオレンジ色で繁殖期に濃くなる
体形と足 細く、足や指も細い 太く、足や指も太短い
尾の長さ 細長く頭胴長の2~3倍 太めで頭胴長の1.5~2倍
尾の自切と再生 する する
胴体の背と腹は大きめの角張った鱗、側面は細かい鱗 胴体は光沢のある楕円状の鱗で被われる
行動場所 草葉や枯れ葉、落ち葉のあいだを移動して生活する 崖や石垣などに巣穴があり日当たりのよいときに出てくる
個体間干渉 干渉は少ないがかみ合いの痕がみられることはある オスは優劣を競うかみ合いをする
繁殖 湿った所に産卵して立ち去り、年に複数回産卵する メスは年1回巣穴で産卵し、ふ化するまで保護する
食物 主に昆虫、クモなどの節足動物 主に昆虫、陸生甲殻類などの節足動物



参考文献
日本爬虫両棲類学会編. 2021 新日本両生爬虫類図鑑. サンライズ出版.

(2021.11.7掲載)



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