立ちガエル

 だいぶ以前だが、新美術館に行ったときに、地下の売店に立ち寄った。陳列棚の上の方からなにやら気配を感じたので、見上げると、この「立ちガエル」が並んでいた。大きいし(高さ30センチぐらい)、結構な値段なので、迷ったものの、あきらめることにした。後日、また新美術館に行ったおりに、地下に立ち寄ったところ、棚にそれはなかった。ないとなると、惜しかったことをしたと思うもので、売店の人に聞いてみると、売れたのではなくて、展示期間が過ぎたので、出品店に戻ったということであった。メキシコ工芸品が専門の吉祥寺のラブラバの行き方を教えてもらい、後日訪ねると、棚にこれが飾ってあった。お店のお二人から、メキシコのオアハカのウッドカービングについて、いろいろと教えてもらうこともできた。ところで、この立ちガエルの作者は Edilberto Cortes 、木彫に彩色を施してあるのだが、奇妙な出で立ちはオアハカでもアラゾラの作家に多いようだ。お店には、そのあともちょいちょい寄って、ワニやヘビなども揃えていった。あるときお店の棚に、また妙な気配を感じると、ガイコツがいっぱいついているいるカメが目に入る。土人形の工芸が盛んなオクミーチョのもので、バッグに入る大きさだったので、即断で札幌へ。


立ちガエル(斜め横)とガイコツカメ


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